音楽療法の有用性
音楽療法(music therapy)とは、音楽を聞いたり演奏したりすることで心身の健康の回復、向上をはかる医療行為です。
活動的音楽療法と言われる音楽の演奏などを楽しむ方法と受容的音楽療法と言われる音楽を聴いて楽しむ方法の2つがあります。
音楽療法は西洋医学や東洋医学のような医療行為とは区別して代替医療(Alternative Medicine)あるいは補完医療(Complementary
Medicine)といわれます。 当然ですね。 薬や注射をするわけではなく自宅で音楽を聴くレベルの事までを音楽療法の範囲と考えると外科医や内科医の医師が行なう医療行為とは異なります。
代替医療ガイドブックによると「音楽療法は立証済みの補完療法であり、多くの病状や問題に効果を上げている。治癒力はなく、いくつかの補完療法のように、重大疾患の治療法として勧められることもない。しかし、優れた補完医療法の例にもれず、幸福感や生活の
質を高め、症状を軽減し、初期治療やリハビリテーションの効果を高めてくれる」と書かれています。
音楽療法を知らない人が多いかもしれませんが既に立証済みな代替医療なのです。
音楽療法や音楽療法士に関する認知を深めて今直面している問題があれば考えてみるとよいかもしれません。
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皆さんが何気に耳にしたり聴いたりしている音楽。
好きな音楽を聴いてあなたは、楽しい気持ちになったり、癒されたりしませんか?
音楽には想像する以上に大きな力があると言われています。
音楽の力には、心理的・生理的・社会的に影響すると言われています。
心理的には感情と記憶を刺激し、生理的には身体的に変化をもたらし、社会的には人との交流のきっかけを作ってくれます。
活用法は普通誰もがいつもやっているように音楽を聴いたり、歌ったり、楽器を鳴らしたりします。
そしてリズムに乗って動いたり、作曲も効果的とされています。
この音楽を聴く事を受動的音楽療法。
歌ったり、楽器、動く、作曲などを能動的音楽療法といいます。
基本的体験は、受動的音楽療法は痴呆症・ダウン症といったすべての障害のタイプの利用者に応用する事ができ、能動的音楽療法にも楽器習得は自己規律、自己能力への信頼・人の内的な状態が忠実に出たりする事などを体験する事が出来ると考えられています。
それではどういった効果が期待出来るのでしょうか。
例えばアー、ガーという声しか発していなかった11歳のダウン症の男の子に約二年間にわたって、30分の個人セッションとクワイヤーホーンという楽器を鳴らすことで、その音で擬音で表すうちに発音や言葉だけではなく歌詞つきの歌も歌えるようになり、ついには太鼓を鳴らしながら歌う事が出来るまでになり多くの人を驚かせました。
また、60歳代半の男性が脳梗塞により四肢麻痺なり、そのせいで意思疎通はアイコンタクトしかなくなってしまいました。
何か楽しめる事はないかと考え、かって彼が好きだった曲をキーボードで弾きはじめ、曲のレパートリーを広げるうちに好みの歌手の時には真剣な表情を示したりフィンガーシンバルで音が出ると本人が喜ぶといった表情を見てもわかる程の変化を示しました。
このような結果からも音楽療法は実に効果がある療法と言えます。
現在では序所にですが日本の医療現場でも使われてくるようになり、徐々に浸透してきています。